43
先日、年末年始のごたごたの中、中東の上空を通過しました。ふと地図を見ると、そこはバグダードの上でした。
バグダード
いうまでもなく古代から商業の中心地、数学、天文学、文学、医学、軍学等あらゆる学問、そして美術が栄えた都市。
世間でもう何年も話題になる政治的な問題の影で、ここでも日常生活を送っている人たちがいる。
治安の悪化が懸念されて久しい中、今、この瞬間にも、怖い思いをしている人たちがいるのではないかな。おなかがすきながら眠りにつく子供たちがいるのかもしれないな。家や家族を亡くたり、あるいは自分の身体の一部を失ったり、深い傷を負った人たちが生活をしている街なのだな。などなど、色々な思いが交錯しながら通り過ぎました。
それは、もしかしたら私だったかもしれない。日常の生活が突然変わり、何もかも壊されてしまった中で、なんとか生きていかなくては、とただ存在することさえ懸命になって毎日を過ごしているのは、バグダードの人々ではなくて、もしかしたらそれが私が住む場所で、私だったかもしれない
バグダードの人々にとって、そしてもちろんここだけではなく、地球上の多くの人々にとって、2014年が、未来が明るい光が灯されますように
そんなふうに思うことは簡単ですが、実際の自分とはなんとちっぽけなことか…
ピンぼけの夜景の写真を見ながら、そんなことを思った年末年始でした。