🇩🇪 多彩で多色、カオスで雑多なドイツの日常から時事のテーマも気ままに綴る身の丈自由帳 🇪🇺

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macのコスメと「チャーリーのチョコレート工場」と裸の王さま

by Jade

夏の終わりから続いた展示会の季節が一段落しました。途中からは、どこかの会場でもらってきた風邪をひいたまま治ったような治っていないような、そしてまた別の展示会で別の風邪をもらってくるようにしながら、よろよろとなんとか12月になりました。

アドヴェントの期間を目前に街中にクリスマスの飾りが増え始めた少し前のこと、私はハンブルグの街中をよろよろ歩いていたところ、いつもならただ通り過ぎている化粧品のmacのお店が、ふと目にとまりました。クリスマスの飾りがちょっと普通のお店よりかっこよくて。
その時の私は疲れてて顔色もよくないし目の下のクマもひどくてパンダみたいだしなぁ…などと思いつつ。ふらふらと立ち寄った店内でさらに目にとまったのが、クリスマスのキットです。顔色がよく見えそうな顔のぱたぱたと筆、それをいれるポーチのセットです。1点ずつならきっと買いません。でも3点セットですよ?
すすすっと寄ってきたお店の女の子の「あなた運がいいですね、これレアですレア、しかもクリスマス限定の」という言葉にころっとひっかかり、3秒で購入を決めました。
まぁたまにはいいのです。私って運がいいのだ。そう思えるだけで気分が明るくなります。でも本当は私は普段は化粧品のメーカーにはこだわりません。だからたまにはかっこいい化粧品を買ってみても、まぁいいのです。

よしこれで顔色もよさそうに見えるかもしれないし、パンダみたいなクマも目立たなくなるし、とりあえず行ってこようと臨んだ先日のベルリンでの展示会。搬入を終えて夕方遅くにホテルに戻り、クリスマス前のテレビ番組ではホームアローンとならんで鉄板の定番「チャーリーのチョコレート工場」をつけっぱなしにしながら、カタログなどなど次の日の準備をしました。

さて初日。ブースでもよろよろ、ぼーっとしていると、お父さんに連れられた男の子が
「あ、ウィリー・ウォンカだ!」
なになにウィリー・ウォンカ? あーきっとこの子も昨日チャーリーとチョコレート工場をテレビで見たんだな、、
いやそんなことよりも、こらこらよその人を指さしてはいけませんよと心の中で思いながら振り返ってその指さした先、私の後ろを振り返って見ると。

誰 も い な い

「ひーーーーホラーだ?」と一瞬震え上がりましたが、すぐに気がつきました。
あの子は私の髪型と眉毛を見て、私がウィリー・ウォンカのコスプレをしてると思ったのではないでしょうか。
いやそういう展示会じゃないんだよねと弁解したくても、お父さんにぐいぐいと手を引っ張られながら振り返ってもにこにこ笑顔で手を振って去ってしまいました。

眉毛はとりあえず生まれつきです。しかも髪型も偶然にもまるでこのとおりです。

でもあれですよほら、ほら私はかっこいいレアな化粧品を使ってるはずじゃないのか??
↑と、ここだけがかなり不満です。

なんだっけこういいうの、こういう状態の逸話…

そうだ裸の王さまだ。

ああきっと「裸の王さま」はこんな気分だったんだろうなぁと、私には初めて物語の真の深さを理解できた気がします。ありがとクソガキ 少年。私はレアなホリデーの化粧品を使う裸の王さまだったわ。

【今回の教訓】
道具に頼るより疲れたら休んだほうがいい。

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