🇩🇪 多彩で多色、カオスで雑多なドイツの日常から時事のテーマも気ままに綴る身の丈自由帳 🇪🇺

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悲しいパリ -ベルリンで出会ったフランスの女性と-

by Jade

今年は例年よりも早めに、年内の主要イベントが終わりました。今は心が少しほっとしているところです。

先日の今年最後のイベントはベルリンでしたが、私はその同じ時にパリで起こっている”デモ”から発展した暴動に、かなり動揺していました。自分がその場にいないのに変ですけども…世界中の人々から愛されるパリ。治安が悪いところがあるし生粋のパリ人が少ないし、きれいなところばっかりではないけれど、でもやっぱり愛すべき美しいパリ。

私が参加したイベントの会場には、ドイツの人たちに混じり、色々な国の方々が会場に多く来てくださりました。ベルリンはハンブルグのように、たぶんそれ以上にミックスです。その中で私の元に来てくださった印象的なフランスの女性が1人、いらっしゃいました。

フランスから来た女性 (以下フ): 私ドイツ語話せないんですよねー
私 : そうですかー私は日本語なら上手ですよ。
フ : ノンノン、私は田舎の出身だからパリにも行ったことがないのに。ノートルダム寺院行ってみたいんですよね
私 : あー、いいですよねー 私、1年だけだけどパリに住んでたことあるんですよーノートルダムの近所です、だいぶ昔だけど。
フ : 知ってますよー経歴読みました
私 : (…どこで読んだどの経歴だ??) 最近パリに行ったときにノートルダムの大聖堂で撮った写真、スマホに入ってますよ、ほら。
フ : いいなー送ってー

フランスの方になぜか私がベルリンでノートルダムの写真をお送りする、謎と不思議に満ちたこの世の中。

まぁそれは置いておいて。フランスで、パリで、街の破壊行為に心が痛みつつ、何かそのことについても彼女に言葉をかけようかと少し考えたのですが、やめました。私と彼女の外国語英語では、気持ちが軽々しく伝わってしまうような気がして。

どの写真がいい?と私の携帯を見せると、大聖堂の外からのもの数枚と内側から撮ったたくさんの写真を、特にバラ窓を彼女はお選びになっていました。

こんな写真でよかったんでしょうかね…わかりませんが。自分の中ではよく撮れているほうだと思います。

その夜は、私にとっては珍しい「女子会」でした。パリでの”デモ”の破壊行為については、
「あんなの街のほんの最悪な部分を一部ニュースにしてるのかもしれないしー」
「それよりベルリンは去年本物のテ口があったし」

…たしかに。うんうん、ごもっともごもっとも。

どうしてかわかりませんが、人の手によって街が壊されるということに、私には言葉では説明できない悲しさが沸き上がります。

「そんなこと言ったって、世界中には戦争に巻き込まれて住む家のない人たちがたくさんいるのに。戦争がなくてもベルリンにも住む場所がない人たち、たくさんいるよ。」

…そうだそうだ。おっしゃるとおり。

過去世があるなら、きっと私には街が壊される恐怖のトラウマがあるのでしょう。自然災害ではなく、人の手によって美しい街が壊される…トラウマがなくても悲しいことなのですけどもね。
悲しくもどかしい気持ちが空回り、普段疎かになりがちなこの日記帳が極端に長くなってしまいました。

どなたさまにとっても、平穏で温かい12月となりますように。

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