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きれいだなぁと思っているものを形にして身につけたくなるのは、物を作っている人たちにはよくあることだと思います。
私も例外ではなく、子供の頃から「ずっとこのままならいいのになぁ」と思い続けているのは、雨のあとの蜘蛛の巣です。細い細い蜘蛛の巣に水滴がつぶつぶと連なっている様子は「うわー!」と感激のツボにはまる、心の琴線に触れる儚いかわいらしさです。その雫がたまに「つつつつー」と蜘蛛の糸をつたって流れていくのもとても好きです。
蜘蛛の巣と水滴。これだけでこんなにきれいなものができるなんて。自然てすごいなぁとここでまた感激です。
でも自然にあるものはずっとそのままでいるわけではなく、時と共に変化していくからなお良いのかもしれません。
掃除のときはベランダの蜘蛛の巣などを一生懸命に排除し、雨の日の蜘蛛の巣を愛でる自分にちょっと呆れつつ… そんなことを思った初夏の週末です。