よくその辺を歩いている時、小さなかわいらしいお店を見かけます。気が向くと入って販売員さんと何気なく話しをしますが、たいていデザイナーさんであることが多いです。
先日何気なく入ったのは、カラフルなかわいらしいお店でした。店内はがらがら、若い女の子が店番で、暇だったのかにこにこと話しかけてきます。彼女が言う には、そこはデザイナーのお姉さんが友人同士で借りている場所とのこと。でもその女の子はまだ学生なので、お姉さんの手伝いで販売をし、来年には仲間に入 れてもらって自分の作ったものも置いてもらい、数年後に独立云々、なぜか見ず知らずの私に将来の夢などを話してくれました。
私は自分が20代後半に、デザインの専門学校に通学しながら、法人を設立し今に至っている経緯があります(はじめは建築関係の会社でした。2004年に社 名変更し現在に至っています)。この女の子の夢の話に、なぜか「ほう」と内心ちょっと感心したので、めったに買い物はしないのですが、私はかわいらしいき れいな色のマフラーを義妹に買うことにしました。彼女の作るものはどんなものか知りませんが、販売員としてなら最高です。
店内がかわいらしく飾ってあるので、どんな包装をするのか気になり贈り物にする旨を伝えると、その女の子、引き出しからカードを出し「義妹にメッセージをかけ」と言うではありませんか。
いや、いいですよと遠慮しても、あちらはなぜか頑固で「いいから。そのほうが心がこもる」などと言ってきます。結局書きましたけど。
20歳になるか、ならないかのその女の子、なんだかとてもかわいらしかったです。私も見習うところがたくさんあるような、いや、ないような… とりあえず贈り物用の包装は、ぶきっちょかわいく、メッセージも添えて仕上げてくれました。
パリには人懐こい人が多く、思いがけなくおもしろいことや不思議なこと、「?」なことががたくさんあり、私はますますパリが好きになっていくのです。