日本て本当にすごいなぁと思うことは、欧州のたいていの場所で日本の人達にお会いしたり、お住まいになっていらっしゃる方をお見かけすることです。
欧州の田舎の村にも必ず一軒はある中華料理店も、すごいといえば本当にすごいのですが、日本の企業はそれこそどんな場所にもあり、駐在員の方々が世界中にいらっしゃることとは、また少し違いように思います。きっと一昔前は欧州に住む日本の人達がもっと多かったのかもしれないですが、それでも日系企業は今でも欧州のいたるところで見かけます。
私は道に迷うと、もっと迷う前にすぐに人に聞きます。欧州で現地に駐在されている日本の方々をお見かけすれば、ぜひとも好んで駐在員の方々に道を聞きたいです。そのへんにいる親切そうな人に聞いてももちろんいいのですが、知らないのにわかっているように教えてくださることも実際にあり、全然違うところに着いてしまうと、脳内地図がポールシフトしている私はとてもびっくりします。方向音痴とか言われるやつです。
さらに面倒なのは、うっかり観光している人と知らずに道を聞いてしまうと何語かもわからない言葉を話されたり、「私も道がわからないんであなたのその地図でちょっと確認させてください」と地図を共有することになることあり、目的地にたどり着くにはまったく役に立ちません。
それが20年くらい前ロンドンで気付いたのですが、かっこいいスーツを来た日本の駐在員のおじさん方（たぶん今の自分の年齢くらいかも）は、とても道に詳しく親切に教えてくださいます。頼りなさそうな当時のお譲ちゃん（私）が「すみませんーちょっと道に迷っちゃったんですけど」尋ねたると、とても丁寧に道を教えてくださいました。
そうなのです、日本の駐在員の方々はとても親切で、上等そうできれいなスーツを着ていらっしゃるのです。余裕のようなものがあるイメー ジで、国力とか経済力とかいうものが背景にあるのかもしれませんが、とにかく国の底力のようなものが感じられました。
今は自分がドイツの展示会に出展していて、私が日本出身だとわかると「私も以前は日本に会社に勤めていたのよ」という欧州人の方々に少なからず出会います。 皆さんおっしゃるのは、日本人の上司や同僚達は、正直で勤勉で一生懸命仕事をし、そして仕事には厳しくてもとても親切だったということです。
なにはともあれ、お蔭様で欧州…ロンドンやパリや、ドイツの各地で…地元の人々が親日的なのな、きっとそれは駐在員として住まわれた日本の人達の恩恵を多分に授かっているのかもしれないなぁと、最近では思います。