まだ行ったことのない地域ですが、きっと私は死ぬまでに絶対に行くと確信している場所があります。それが中央アジアです。
色々な定義があるようですが、とりあえず私の思い描く中央アジアの範囲は広く、ユーラシア大陸の真ん中、国名というよりは中国の西からカスピ海を越え、黒海までのコーカサス(カフカス)地方のあたりまででしょうか。
それはシルクロードの要所。カラコルム山脈にアルタイ山脈。タクラマカン砂漠に世界最大のチベット高原、それにシベリアの大河・オビ川… 浪漫のある自然だけではありません。そのまだ見ぬ土地の人々の生活の様子や建造物を本で読み、音楽を聞き、それらのすべてがいても立ってもいられないほどに心惹かれるのです。
もし前世というものがあるのなら、きっといつの時代かこの土地に住んだことがあるだろうと密かに思うほど、不思議と自分の心の芯に響く場所なのです。そうだ。私の前世は中央アジアかシベリアの遊牧民族に違いない。
「中央アジアは加藤タキ」
カ=カザフスタン
ト=トルメニスタン
ウ=ウズベキスタン
タ=タジキスタン
キ=キルギスタン
学生の頃、地理が得意な弟がそう教えてくれました。学校の授業の内容は覚えていなくても、これだけは未だに忘れません。役に立つ知識を学びました。
政治的なことや治安も含め、今の時点では簡単に行ける場所ではありません。それに、広大でダイナミックな手付かずの美しい自然が残っている場所であるにも関わらず、早急に解決されるべき深刻な環境汚染が問題になっている地域でもあります。
これは旅行云々のことばかりではないです。近い将来、地球上に本当の平和が訪れ、人々の意識が変革し自然と共存できる日が来ることを、私は心の底から願わずにいられません。