私がとても好きな国の一つにポルトガルがあります。「惹かれる」というほうが合っているかもしれません。
もう10年以上前になりますが、映画「マトリックス」に出てくるオラクルおばさんのような人に、私は会ったことがあります。その女性の話によりますと、私の前世はポルトガルとフランスで何度も生きていたことがあるそうです。とくにポルトガルのリスボンで事業主だった人生と、フランスのパリで宝石商の娘だったとき、どちらも志半ばで人生が終わっているから、
「あなた、機会があればパリとリスボンに行ってごらんなさい。」とご教示くださいました。
私がとても好きな国の一つにポルトガルがあります。「惹かれる」というほうが合っているかもしれません。
…前世についての「お話」でしたので確認のしようもありませんし、なにしろなんの根拠もありません。そう言われてもなぁ…と当時は思いながらも、「パリ」と「リスボン」の地名は確実に私の中にインプットされました。
少し時間が流れそのようなお話も忘れそうになったころ、私は本当に不思議なご縁でパリに住むことになりました。さらにその後、友だちからポルトガルの話を聞いたことがきっかけとなり、休暇で数日間だけですが行くことになりました。私は居心地のよい南欧の空気が、とても好きになりました。 うまく表現ができませんが、私はリスボンもパリも、行くと「心が楽しい」のです。
リスボンは旅行でほんの数日間、滞在しただけだからかもしれません。それに初夏の素晴らしい季節だったお陰もあるかと思います。それでも本当に「心が楽しい」とか「心が嬉しい」としか表現できないのです。自分で知覚できる自分の感情以外の嬉しさ、楽しさがふつふつと沸いてくるような、そんな感覚が沸いてくる場所が私にとってリスボンなのです。
本格的な休暇が始まる前のこの季節、南欧の石畳に熱された風を夢見つつポルトガルの思い出を、また少し綴りたいと思います。
