心にぽっと明かりが灯る街灯のように

私は街灯が好きです。もちろんヨーロッパのものだけではなくて、日本の提灯など、とくに春のお花見や夏祭りなど、そして雪の中でみる明かりも大好きです。

自分が街灯が好きだな、街灯マニアだなと実感したのは、たぶんパリに住んでいたときです。
思い返せばもう10年以上前になりますが、秋が深まる頃の寒くて暗い夕刻、色々と考えることが溜まっていて足下の枯れ葉を眺めたり蹴ったりしながら歩いて帰路に就く途中、ふと顔を上げると街灯にちょうど明かりが灯ったところでした。パリの街灯の色は、おおむねオレンジです。

その、たまたま見かけたちょうどその街灯が、とてもかっこいいデザインのものだったのです。とは言ってもパリの中ではそれほどめずらしいデザインではなく、案外どこにでもあるものですが、その時に初めて街灯の明かりを意識し、確実に自分の心の中にも何かが灯りました。

平たい言葉で現すと、
「まぁどうにでもなるようになるかな。」というようなポジティブな諦め。

それ以降は、私はどこに国にいっても街灯を意識して観察するようになりました。

街灯マニア

私は道の脇にある街灯がかなり好きです。モダンなものよりもトラディショナルなほうが断然かっこいいと思います。

Paris パリ – 出さない絵はがき –

私の手帳には、なにも書かず大切にとってある絵はがきが数枚、いつでもはさんであります。パリの絵はがきです。