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7-8年前から私は数学的な立体をモチーフにしたジュエリーを、主にシルバーで作っています。展示会などに出展する際には、ジュエリーの台もジュエリーと同じ形に自作したり展開図を用意したりと、ご覧下さる方々にわかりやすく楽しんでいただけるよう、自分なりに工夫していました。
その昔、数学を少し深く勉強したことがあったので、私は図形などは大好きですし数や数学自体が本当に美しいと思います。
それも本当にただの自己満足だったことを、痛くも再認識する機会がありました。
ドイツの方(以下、ド方):「シンプルなマンダラですね」
私:「え?なんですか?」(なんか曼荼羅って聞こえた気がする)
ド方:「これですよ、この絵と形」
私:「あーえーっと、それマンダラじゃなくて立体図形の展開図ですよ、数学にでてくるやつ。」
ド方:「マンダラとは、実に数学的なものですな」
私:「いや逆、逆、話が逆ですって。その展開図がきっとマンダラに見えてるだけなんですってば。」
ド方:「私は白い紙に黒い線だけのシンプルなマンダラを、初めて見ました。大変良い。」
私:「黒い線だけって…(展開図だからね)
哲学的な話になってきましたなぁ。」(ポジティブに勘違いされているのでもうそのままでいいや)
そんな痛い出来事があって以来、最近は本当に曼荼羅を描いたりしています。