ぺトラは、それはかわいらしい美しい花を、石で造形します。花のモチーフを甘すぎず、リアル過ぎず、そのバランスがすこぶる良いと私には思えます。
花だけでなく、「これは何でできているんだろう?」と思わせるような、普通に「宝石」としてある石からは考えられない曲線を生み出し、形にします。
彼女は今、何代も続いた石の研磨のアトリエを率いています。仕事の話や、石の話を真剣にしている間に、傍らで宿題をしている娘を見るまなざし、息子が風邪で学校を休んだ話などをしている時など、ふと見せる「まだ若いお母さんの顔」と、そのバランスこそ彼女の作品そのものだという気がします。
一目見て「彼女の石を使いたい!」と衝動にかられた私は、彼女にもまた研磨を注文してしまいました。