サントリーニ。現地の言葉でティーラ島。
サントリーニはとても小さな島です。
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サントリーニの島事情・観光事情
島へ観光へ来る人たちのほとんどは1〜2泊程度、船でエーゲ海の島を回る旅行をされているとサントリーニは半日〜1日の滞在で、エーゲ海の他の島やギリシャ本土へ旅立たれていくようでした。ギリシャには美しい場所がたくさんありますから…。そのような事情もあまり知らずに、クレタ島と同じようなノリで来てしまった私は長めの休暇をサントリーニで過ごしてしまいました。お陰さまで島全体を右往左往、隅々まで見ることができました。
私は島で一番大きな街、フィラへ徒歩ですぐに行ける場所に滞在しました。
三日月のような形の島の、ちょうど真ん中、選んだわけではありませんが、朝日も夕日も見ることができる場所で、私は自分の運の良さにとても感謝しました。
サントリーニは夕焼けの美しさで有名なのも、出発の直前に知ったことでした。
ホテルの中のご近所さん
ホテルに滞在する人たちも日替わりで顔ぶれが変わっていきます。私ほど長く滞在する人はほとんどいません。
でも、中には比較的長く滞在される人もいらっしゃいます。ホテルのとなりの部屋にやってきた人たちは、偶然ですがやはり長く滞在されていまひた。ドイツから来た若い男性と妊婦さんの女性でした。
ある日、部屋のドアがトントンと鳴り、ドアを開けるとお隣さんの男性がいらっしゃいました。
用件はとても短く簡単で
「今日は19時から自分たちの結婚式なので、よかったら参加してください」。
はじめよく意味が理解できずに「は?」「なに今日の夕方??」「誰の???」「結婚式????」
と、突然すぎて私はすごい勢いで質問し返してしまいましたが、要は2人だけで来ているので自分たちの結婚式に立ち会う証(目撃者)人のような人が誰か必要だということだったのです。そしてついでに写真を撮ってくれる人。
その日までは「グーテン・ターグ」とか「お元気ですか」とか、そのくらいしかこのお隣さんのお二人と話したことがなかったのですが、よっぽど証人が必要だったのでしょう、私は結婚式に参加させていただくのが好きですし、サントリーニに持ってきたけど1度も来ていないワンピースとそれに合わせるサンダルもあるし、証人とあとカメラパーソンも兼ねてありがたく参加させていただくことにしました。
時間にして20分ほど、写真を撮ったりしても1時間弱の短い結婚式でしたが、私には夕方の結婚式が美しくてこのお二人が幸せそうで、なんか嬉しくて、阿呆のように涙ぐみながら感動しっぱなしの証人でした。こんなすてきな人たちだったら、もっと早くからたくさんお話をしておけばよかった。
しまいにはホテルの人に「親戚なんですか」と聞かれる始末でしたが、いや、このホテルでのお隣さんですわとしか答えられません。
休暇のあとに
その後も、この2人とはことある事にメッセージの往来があります。去年の夏にはお嬢さんが無事お生まれになったことや、近状のことなど。
そして、今日はまた2人から嬉しいメッセージが届きました。
最近ドイツで教会式の結婚式を挙げ、今はオーストリアへ3人で新婚旅行へ行っていると写真付きで連絡をくれたのです。
とても幸せそうなお二人と、まだ1歳にもならないけれどプリンセスのようにかわいいお嬢さん。
うまく説明はできませんが、私は自分が小さなサントリーニ島にあんなに長く滞在しに来ていた無意識の目的の大きな一つは、この2人のためだったような気がしています。
すばらしい結婚式に参加させていただくことができて、私にとってもとても良い思い出となり、この2人には感謝してもしきれない、今でも嬉しい気持ちでいっぱいになります。
この若いご家族が末永く、仲良く元気で幸せでありますように。