🇩🇪 多彩で多色、カオスで雑多なドイツの日常から時事のテーマも気ままに綴る身の丈自由帳 🇪🇺

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Inhorgenta Europa 2010 vol.1

by Jade

インホルゲンタ Inhorgenta Europa 2010 の4日間があっという間に過ぎました。寒波が押し寄せ続けるミュンヘンはどんなに寒いことかと懸念しましたが、驚きの暖かさと(+10℃の日もありまし た)と最高の天候に恵まれました。

11月のミネラルに続き、取材と調査で私はインホルゲンタに来ることができましたので、今回はかなり詳細にデザ イナーのC2ホール以外についても諸々情報収集のためのインタビューができました。
今年は金曜からはじまり最終日が月曜となったので、中弛みしがちな間の2日が週末のため、最終日が一番来場者数が少なかったものの、とりあえず全体では去年よりも来場者が多くなりました。しかし出展者数は昨年よりさらにまた減りました。いたるところに空スペース、来場者サービスのためだけではない、やたらと多い休憩スペース、場所は取ってあっても誰も来ていない空間、そしてデザイナーが集まるC2のホールと、時計の出展者が集まるA2のホールは通路が1割ほど広がりました。
インホルゲンタは「時計も見れるヨーロッパ最大のジュエリー展示会」、3月のバーゼルのほうが「ジュエリーも見れるヨーロッパ最大の時計の展示会」という位置づけなので、時計の人達はバーゼルに焦点を合わせてもおかしくはありませんが、見慣れたブランドが出展しなくなるのは本当に寂しい気持ちです。

一番賑やかなホールは、ミネラルフェアの様相を呈するC1のホール、この傾向はますます顕著でした。どの石屋さんたちも黒ダイヤを持ってきているのはきっと世界共通、それに加え一昔前なら誰も見向きもしないような、私の大好きな廉価な工業用クラスのダイヤモンドも多くみかけるようになりました。私にとって はとても嬉しいことです。インドや中国の石屋さんのお蔭で、ドイツの石もだいぶ安くなりました。ドイツ=高いの公式も、将来的にはなくなるかもしれませ ん。

ジュエリーの展示会は、インホルゲンタとバーゼルの間には大きな展示会だけでもヨーロッパ近郊でトルコのイスタンブールとUAEのアブダビで開催されま す。どの国のどこに出展するか、出展する人達も色々な場所を検討しているのかもしれません。今後はますます何がどうなるか、どこのブランドがどうなるか、 良くも悪くも楽しみです。
日にちをほぼ同じくしてロンドンで開催されている London fashion week では、カナダのデザイナー Mark Fast がサイズ40の服とそれに合うモデルを起用し、それがカール・ラガーフェルドもとてもポジティブなコメントをしたことも手伝い、モデルさんに合う「視覚服」から普通に「着れる服」へ、どのブランドもシフトすることに、とくに欧州やアメリカでは拍車がかかりそうです。

ほんの2年前までまかり通っていた常識や、「こうあるべきもの」という暗黙の常識が全く通用しなくなっているように思えます。インホルゲンタでも来場者が増えたといっても、年々増え続ける学生さんや学校の遠足的な見学のための来場の多さには、出展者が多いに不満を抱えていることも事実です。こういった問題は世界共通かもしれません。主催者にすれば、まずは来場者の数字が重要ですから。
なにはともあれ、様々なことがものすごい勢いで変わっていることは誰もが実感する展示会となりました。ということは「自分流」が通用しやすくなる時代だと私は思います。世間の流れに合わせるよりも、誰もが生まれたときから備え持っている「自分流」。
今までの常識が通用せずとも、今後もますます「アカルタマ流でいこう!」と、私としては妙に明るい気持ちになった今年のインホルゲンタでした。

※ 簡易にインホルゲンタの様子を記しましたが、今回もまた個別にメールでご質問をいただければ他の詳細も私のできるかぎりお答えいたします。

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