少し前になりますが、大西洋に浮かぶポルトガルの島、マデイラ島へ行きました。サッカー選手のクリスチャーノ・ロナウドの出身地で有名な島です
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直前に借りるガイドブック
知っているのはそのくらいで、それ以外のことは何の知識もなかったので、図書館でポルトガル及びマデイラ諸島のガイドブックを借りてきました。現地のWifiの状況などはよくわからなかったので(期待していなかったので)オフラインでも機能する地図やナビゲーションなどをダウンロードしてみましたが、とりあえずクラシカルなガイドブックもわくわくとかばんに詰めました。
私は普通よりもたぶん方向感覚が少し狂っているようなので、ガイドブックはよく持って旅行に行きます。ガイドブックは新しいほど良いので、たいていは図書館で借りて持っていきます。そして旅行が終わると、あー楽しかった。とお返しできるのも、あまり物を家に置かないようにしている私にはぴったりです。
それでも出発の直前にインターネットで色々マデイラについて読んでいたら、どうやら自然がとても美しい「花の島」と呼ばれていることを知りました。
そこでガイドブックをぺらぺらとめくり、とても行ってみたいところを見つけました。
マデイラの最後の秘境
ドイツ語のそのガイドブックには「マデイラで最後の秘境」と、大げさに魅力的な見出しがすばらしい景色と滝の写真と共に載っていました。
島の小さな首都、フンヒャルも魅力的ですが、本当に小さいので1日もあれば充分に要所を見て回れるし、2日もいれば街中のほとんどを回りきれる規模感でした。でも自然は大西洋に浮かぶ島らしく、南国のようであり、あるいは北から直接吹きつける風の影響もあり、とても豊かでヴァラエティーに富み、魅力的です。
楽しみにしていたこの「マデイラで最後の秘境」、途中までは車で行きましたが、山奥なのでもちろん徒歩で目的地に行くことになります。実際に行こうとすると確かに秘境らしく行きづらく、目印の標識の数も少なく何時間も山や森やジャングルみたいなところで迷いました。オフラインでも使える地図などというアプリなどぜんぜん役に立ちません。
あまり根性のない私は「もう秘境なんか2度と行くもんかっ??」と、なんど思ったことか。でも引き返すこともできず、歯を食いしばりよろよろと目的地へ進みました。
これではお子様連れご家族連れなどのドイツの人達にとっても「秘境」になるわけですな。などと思いつつ…
でも目的地の滝に着いたときの喜びと達成感といったら例えようがありません。

最後の秘境とは
ですが!ドイツ人にとって最後の秘境、そこはフランスからの観光客でいっぱいでした。
ドイツ人にとってのマデイラ島最後の秘境はフランスからの団体旅行の散策コースだったようです。
その辺にいたフランスのガイドさんと少しお話させていただきましたところ、
「え?あんな標識見ながらここまで来たの?だめだめ、地元の悪ガキがすぐ向き変えちゃうから。よく滝までたどり着いたね」
…なんだかよくわかりませんが、ドイツのガイドブックにもフランスのガイドさんにも地元の習慣にも「?」な思いで未だに頭の中がいっぱいです。
「秘境」…たしかに美しい場所でしたが、フランスの人達が鳥の声や滝の音に負けず大声で談笑し、どこかのグループが歌まで歌い始め大変陽気な場所でした。本当に憎めない人達です。
とりあえずこの団体さんに着いて行き、帰り道はあっけなく「ジャングル」から抜けました。