夏至とともに北ドイツにも夏がやってきました。夏の太陽が連日ぎらぎらと、それでも北国特有のなんとなくミントを思わせる感じにキーンと照っています。ハンブルグくらいですと夜10過ぎても明るく、もう少し北のリューベックでしたら日の入りがさらに遅いです。
北ドイツとフィンランドも含めてスカンジナビア半島を北ヨーロッパ=「北欧」とするなら、北欧のバーベキュー文化とアイスクリームの消費量は他の国々や地域と比べても、圧巻だと思います。南ドイツや隣接するフランスのスーパーを見ても需要が違うことが一目瞭然です。
北欧人のバーベキュー用具と食材、アイスクリームへの情熱は、誰もが哲学者になって夏中語っていられるほど愛に満ちています(そんな気がします)。
20年前とくらべてもバーベキューとアイスクリームへの愛情が肥大しているので、たぶん眠っていたDNAにスイッチでも入ったのでしょう(そんな感じがします)。
さて夏のハンブルグですが。街の中でアイスクリームを食べようと思うと、どこのお店もたいてい行列ができています。もちろん店内ではなくて、アイスを選んで注文して、そのへんで食べる、それだけですが、アイスを出しているお店はどこでも大人気です。レストランではないので長い行列でもほんの数分も待てば自分の順番が来るのですが、行列に並んで待つのが好きではない方々のために。
私はこちらをお勧めしています。
Perle(パーレ:ドイツ語でも真珠の意味)というショッピングモールの1階にあるアイスクリーム屋さんです。
パーレは中央駅とアルスター湖の間にあるので便利ですし、このアイス屋さんは路面店ではないので行列ができることはまずありません。お店にいるのはたいていいつも同じ推定インド系の方で、とても親切です。
5月頃、私はアイスをここで食べました。確か1,7ユーロ、200円くらいです。が、私は偶然コインをあまり持ち合わせていませんでした。そこで20ユーロ札(3000円前後くらい)で支払いをしたかったのですが、店員さんはその20ユーロ札を私に戻し、「また食べに来てね。」
私が「ん??」と思っていると
「おつりがないんだ。だから次の機会でいいよ。」
…久しぶりにやってしまいました。私はとても日本的なので未だにあまりカードを使いません。現金派です。普通はヨーロッパの人達はコインはともかく現金は持ち歩かないことでしょう、カードがやはり主流だと再実感です。
それにこのアイス屋さん、私が観光客だったらどうするんでしょうか。永遠に支払わなくてもいいのでしょうか、私にはわかりません。でもカップに盛ってもらってしまったアイスはお返しすることもできません。ただ、私はまた来ると約束をしました。
夏日に食べるアイスクリームはすばらしくおいしかったのですが、お支払いをしていないのでアイスを楽しむというよりは申し訳なく、それでもありがたくいただき、その後買い物をしてもちろん私はすぐに2ユーロをお返しに行きました。
このことがあって以降、私はアイスはPerleで食べます。今日も街中に行きますが、私はアイスクリームが食べたくなったらPerleに行きます。約束は守るのです。それにアイスは大好きですが、私は行列にならぶことが好きではないのです。
*もしもジェラートのほうがお好きな方には…
Perleからすぐ近く、湖のわきに
Europa Passage(オイロパ・パッサージェ)というショッピングモールの1階にジェラテリアがあります。チェーン店でどこの店舗もアイス日和に私が行くときはたいていいつも行列ができています。たぶんおいしいのだと思います。私は行列に並ぶのは(…以下略)、いつか冬にでも食べてみようかと思っています。
アイスだけではありません。パーレもオイロパ・パッサージェも、フードコートはとても充実しています。地元の人たちもとても多く利用しています。食べることに対してどんなポリシーがあっても、何か信条としている食習慣があっても、食べ物の好き嫌いが激しくても(注:程度にもよります、ここは多国籍の町のショッピングモール内です、どんな方とでも食事が楽しめます。
ドイツの食事情も多様化したなぁと実感できることでしょう。
…どなたかの役に立つのか立たないのかわからないハンブルグ情報でした…