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【宗教学の必須】ヒンディー語は古代ヘブライ語より難しかった

by Jade

私が学ぶ大学の宗教学部では必須で選択しなくてはならない外国語があります。サンスクリット語、アラビア語、ヒンディー語の3択です。もちろん全部履修してもよいのですが、通常はこの中から1つ選ぶことになります。とても魅力的な言葉ばかりなので、選ぶのも楽しくわくわくします。

全部魅力的なのでとても迷ったので、私は消去法で選ぶことにしました。

まずは現実的に消去法

まずはアラビア語。これは履修するまでに2セメスター必要になります。ほかの2言語は1セメスターで完了です(ただし試験に受かれば)。なので残念ながら却下。

なのでサンスクリット語かヒンディー語の2択になりました。サンスクリット語は世界でももっとも響きが美しいと聞いたことがあり、以前から興味があったので私にとっては学んでみたいと思っていた言語の1つですが、サンスクリット語は現在ではほとんど使われていない「アンティーク言語」です。何を習うにしても新しく言語を1つ学ぶのは大変なことです。せっかく習うのなら今回は使えそうな言葉がいいなと思い、迷いましたがヒンディー語を取ることにしました。

そうなのです、去年の今頃は古代ヘブライ語の履修にかなり苦戦していたトラウマが私にはあります。

古代ヘブライ語のトラウマ

古代ヘブライ語(聖書ヘブライ語)も、以前からとても興味があった言語です。昨年は学べる機会があったので何も考えずに取ることにしました。旧約聖書の原文が古代ヘブライ語で書かれているので「聖書ヘブライ語」とも呼ばれています。現在使われいているヘブライ語には文字に付属する点々などの記号がないのですが、聖書のヘブライ語には点々や記号があるので、それはそれで便利でした。

とりあえずたった1セメスターで旧約聖書の原文とか読めるようになるのかねぇとかなり余裕な気持ちでいましたが、この古代ヘブライ語の講義は光速で進み、最初の授業でどういうわけか原文で進み始めました。自分でもどうやって最初の数週間を乗り切ったのわかりません。
ただ、文字はなんとなく読みやすく、ただ読むだけならそれほど難しくはなかったです(←もちろん意味はわかりません、文字を覚えただけなので)。文法や訳は、アンティーク言語と言われるだけのことはあり現代では若干あやふやになっている部分ことも多いようでした。
それよりも、こんなに時間も労力もかけて現在では使われていないのかと思うと、すーっと心の中に涼しい風がシニカルに吹くような、そんな気持ちにもなりました。

ヒンディー語はさらに難しい

そしてこの度は現在でもがっつりと使われているヒンディー語の講義を取ることにしました。人口が多いインドで使われているあのヒンディー語です。おぼえれば役に立つことがあるかもしれません。そんな皮算用的な夢想もしましたが、もちろんそんな簡単なわけではありませんでした。

どうも言語というのは文字や文法や発音や、色々な要素によって向き不向きがあると私は強く思うようになりました。
そして自分はヒンディー語には全く向いていない。文字さえおぼえるのにとても苦労しました。いえまだ読めません。筆記試験を控えた今でもプリントアウトした文字のリスト、一覧表が必要です。このリストがないと読めません。
読み方のシステムは理解できましたが、肝心の文字がおぼえられないのは致命的です。なんだヘブライ語のほうがまだマシ、まだ読めたではないかと私は思いましたが、人によっては「ヒンディー語はそれほど難しくはない」という人もいます。
文法はヒンディー語は日本語と似ているのは、私は少し驚きました。「インド=ヨーロッパ言語」なる言語形態があるので、ヒンディー語もヨーロッパの言語と文法が似ていると勝手に思っていたからです。

でもやっぱり難しい。文字が頭に入ってこないのです。
そして自分なりに考えましたが、やはりこれは言語との相性なのです。だからただ単純に、私はヒンディー語とは相性があまりよくないのです。きっとそうなのです。

言語との相性

たとえばドイツ語。ドイツ語は発音自体は日本語のローマ字的に読めばいいのでそれほど難しくはありません。日本語が母国語の場合、英語やフランス語のほうが発音はドイツ語よりはるかに難しいです。そして自分はドイツ語と相性が悪くない、ような気がします。でも人によっては「ドイツ語は難しくて無理」ということもあるようなので、一概には言えません。

知り合いの日本の方で、英語は苦手だけどイタリア語は得意という方は、本当に水を得た魚のように生き生きときれいなイタリア語を話されます。「英語が苦手」と言われても、どの基準で話せる / 話せないとなるのかは、これも人それぞれだと思いますが、中学校のときにでも少し英語に触れていると、ヨーロッパの言語はそれほど難しくはないようには思います。なにしろ文字がほぼ同じですし、ラテン語やギリシャ語のようなもとになっている言語があると、そこから派生した単語は似ているので意味がわかることも多いです。

ヒンディー語の挫折感と他人の苦労は蜜の味

1月末にあるヒンディー語の試験を前に、今は私は挫折感満載です。今セメスターはがっつりとヒンディー語の比重が大きかったのですが、本当によくわかっていません。9人のクラスですが、助け合うどころかわかっている人が少ないのが心の救い、よかった自分だけじゃなくて的な気持ちです。まさに他人の苦労は蜜の味です。ソーシャルメディアのグループは和気あいあいととても楽しいですが、それももしかしたらみーんなでわかっていない安心感、難しくてわかんないよねー的な気持ちの共有感もあるのかもしれません。誰もわかっていないとグループで勉強会にもなりません、ただのお茶会です。

それはそれでいいのですが、それでも試験日は刻々と迫ってきます。こんなはずではなかった、誰だヒンディー語はそんなに難しくないとか言いやがったのは、と思っても後の祭りです。アンティークなヘブライ語より難しいとは何事だと怒りの矛先の向けようもありません。自分勝手な怒りですが。もっと勉強しろというだけの話です。

なにはともあれあと数週間、この挫折感とともにヒンディー語を学び耐え忍ぼうと思います。

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